システムの不満



セーブの不満

最初の不満

プロローグの不満

ディスク三枚組の不満
CGの不満

場所の不満

システムの総評

ミニゲームについて


セーブの不満

前作ではメモリーカードのブロックがふたつ(併せて)必要で、それでアルバムファイルとセーブファイル(“しおり”三枚ぶん)がまかなえていたのが、今回はアルバムとセーブのファイルが別になった。アルバムに1ブロック、セーブはファイルひとつにつき1ブロックを要する。

つまり、「絶対にセーブを行わない」というプレイヤーならブロックひとつで間に合うが、前作同様にみっつセーブをしようとすると、計4ブロックを消費してしまうことになる。

これ自体は『ときめきメモリアル』と同じ仕様なので別段文句はないのだが、『TLS2』ではプレイ中にセーブしようとするとアルバムとセーブの二回、セーブを行うことになる。これがわりとうざい。

ゲームの特性上、たいてい毎日(ゲーム上の時間)セーブする必要があるので、最大30回のセーブを行わなければならない。セーブには多少の時間がかかるから、プレイ時間を長くしてしまう要因のひとつになっている。

特にクリア回数が多くなると苛ついてくる。新しいCGがまるで手に入らないにも関わらず、セーブの都度「アルバムデータを更新しますか?」と訊かれるからだ。こっちは早くゲームを進めたくてうずうずしているというのに。

開発側はゲーム自体の特性(頻繁にセーブを行う必要性)を考えなかったのだろうか? 前作も頻繁にセーブする必要があったが、セーブデータを更新すると自動的にアルバムデータが更新されていたので、今回よりはストレスが少なかったのだが。



最初の不満

メモリーカードの不満はゲーム開始時にも表れる。PSの電源を入れてゲームを起動する。なんでか知らないが、システムはブロック1のメモリーカードしか読み取ってくれない。ブロック1でも2でも読み取ってくれるゲームは山ほどあるのに、だ。

で、毎度毎度、名前の入力。『ときめきメモリアル』や『To Heart』PS版では、2回目以降のプレイでは初回の名前がシステムファイルに記憶されていて、同じ名前(やあだ名)でプレイする場合は入力の手間が省ける。

前作はそれが不満だったのだが、『TLS2』に至ってもそれが解消されていない。じゃあ「アルバムファイル」てのは単にCG管理のためだけにあるのか? それだけのために1ブロック消費するのか?

僕の本名は音読みだと捜しにくい漢字ばかりなので、名前入力にはいつも4、5分の時間を要する。名前入力が避けられないなら、せめて『俺の屍を越えてゆけ』みたいに、部首などからも検索できるようにして欲しかった。



プロローグの不満

『トゥルー・ラブストーリー』は友人に進呈したので、現在僕は改訂版『トゥルー・ラブストーリー〜Remember My Heart〜』(以下『TLS-R』)しか所有していない。で、もともとの版にあったのかどうかは憶えていないのだが、『TLS-R』には“プロローグスキップ”という機能がついていた。

『TLS2』にはそれがない。なので毎度毎度プレイをはじめる前に転校するいきさつをモノローグし、君子と会話をし、翌朝かすみのお迎えを受け、「木地本のバカ話」、「茜を見つめる」につきあわなければならない。

かすみ狙いの場合このプロローグは重要な意味をもち、茜狙いの場合はストーリィ的効果があるが、それ以外だと完全に無駄な時間を消費するわけで(しかも観ないとゲームがはじまらない)、相当のストレスとなる。



ディスク三枚組の不満

今回は一学期、二学期、三学期がそれぞれ別のディスク、つまりCD三枚組になっている。なぜだろう。前作は春夏秋冬のよっつのパターンでディスクはたった一枚だったのに。

もちろん女の子の数は前作の「通年5人、季節限定各ひとり、計9人」から「通年4人、学期限定各ふたり、計10人」と、多くなっている。だが、前作ではデートパターンが春夏秋冬でよっつだったのに対し、今回はみっつしかない。

いや、デートパターン自体は学期ごとふたつだから増えているのだが、これだと折角のお楽しみ、私服のパターンが少なくなってしまうのだ。これでは通年キャラの存在意義が薄れてしまう。



CGの不満

『TLS2』ではアルバムが各学期ごとに収納されるのだが、ほとんどのCG(登下校時)ではその違いは服装だけだ(学期のみのCGもあるが)。着せ替え人形かいっ!

一学期は夏服、二学期はコート、三学期は冬服。ちなみにいうと、二学期も校内ではコートを脱いでいるため、当然服装は冬服。そのため二学期と三学期のCGが背景から服装まで全く同じという、さらに間の抜けた状況を作り出している。

しかし、全く同じであろうとも観ないことには全CG制覇は不可能(“アルバム”が埋まらないため)。このシステムを知った時点で、僕は全CG制覇を諦めた。なにせ通年キャラの場合最低でも6回のプレイが必要で、これが5人。

学期限定キャラは最低2回×6人。つまり全キャラ全CG制覇には最低42回のプレイが必要になる! しかもイヴェント発生はランダムなので、42回プレイしたからといって全CG制覇ができるとは限らない(するには攻略本が必要だろう)。

もっともお気に入りのキャラは季節限定だけなので、キャラによっては全CGを集めてみようかなとは思っているが・・・(かおりんは既に全CG制覇してます)。


場所の不満

で、さらにCG集めを困難にするのが女の子との遭遇場所。「移動ガイド」がついたぶん前作よりいくぶんかはクリアしやすくなったが、これがまた新たなストレスの元になっている。

というのも、狙っている女の子の感情が上がった翌日にビックリマークがついているから、とその場所にいくと、追いかけているのとは別の女の子のイヴェントだったりする(イヴェント発生がランダムだから)。

この点、場所に女の子のSDを表示して、そこにいけば必ず会えるようにしてしまった『To Heart』PS版のほうが親切設計といえるだろう。

あと、逆に「移動ガイド」がついたせいか、「放課後よくいる場所」が、前作に比べてほとんどアテにならなくなった。前作だと「よくいる場所」を攻めていけばおおよそクリア可能だったのだが、今回は深山早苗以外のキャラではまず不可能だろう。

プラス、“チェインイヴェント”のおかげで、「移動ガイド」が追加されてさえ前作より難易度が上がった、と感じるのは僕だけではないと思う。いくつかのHPで「前作より難易度が上がった」という意見をいくつも見ていることだし。

ちなみに『To Heart』PS版は条件を満たせば必ずイヴェントが発生する。もちろん『To Heart』はもともとが「ヴィジュアルノヴェル」なので、シナリオを分岐させる必要がないわけなのだが・・・。


システムの総評

結局前作と比較すると、進歩しているのは移動先ガイドのみ。これにしたところで使用しなければ絶対にクリアできない(もしくは多大な時間を必要とする)キャラが多過ぎるので、むしろ当然といえる。

CGはたしかに細かくなっているが、アニメ調にしたせいで原画のよさが失われてしまっているのが悲しい。まあ、これは好みの問題だろうが・・・。


おまけ:ミニゲームについて

『ときめきメモリアル』PS版には派生のヴァージョンも含めたすべてにおまけのミニゲームが存在し、本編クリア(もしくは一定条件を満たす)後にミニゲームだけ遊べるようになっている。

また、『To Heart』PS版や『サクラ大戦』のミニゲームは、それだけでモトが取れたと思えるくらい面白いし、しっかり作られている。これもゲーム終了後、オプションでミニゲームのみのプレイが可能。

『TLS2』にはミニゲームが存在しない。ひたすらヴァーチャル恋愛にしか使えない。

まあ、それが『“トゥルー”ラブストーリー』たるゆえんか(^^;。本来はそれが当たり前なのだろうが、なんか損したような気分になったのは否めない。


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3(全学期)×2。デートの場所は学期ごと2箇所あるが、デートは一度のプレイで一度しかできない。また、「あこがれ」コースと「なかよし」コースでそれぞれ手に入るCGが違うため、最低2回のプレイが必要になる。