大分(雪辱)篇(後編)

はだかのAちゃんは、貌で想像していたのと違い、適度にお腹にお肉がついていた。とはいえ、くびれはちゃんとあり、ビキニを着て海にいけば、男の視線を集めるには全然問題ないレヴェルだった。

ベッドに潜り込んでAちゃんとキスをする。バスルームでAちゃんに洗われて半勃ちだったチンコが、90%になる。これはすごく嬉しい。前回、チンコが役に立たなかったのが酒と疲労のせいかトシのせいか、わからなかったからだ。

僕はAちゃんの乳首を両手でさわさわ、とさすっていた。Aちゃんはおっぱいの大きさは控えめで、乳首がとてもかわいい。そのうちAちゃんが「じゃ、私も仕事しなきゃね」と、両手で僕のチンコを触ってきた。

嬉しいんだけど、両手を前に廻したのでAちゃんの乳首が見えなくなる。「ちょ、乳首見えなくなっちゃったよ」というと、Aちゃんがわざとひどく低い声で、

さがせぇ〜〜

これはすごくウケた。いや、本来こんな状況だからウケちゃいけないんだけど。Aちゃんはそのまま僕の乳首を舐め、指先でいじくったあと、90%のチンコを口にした。

まだ「前回は俺のモノが役に立たなかったんじゃないか」と不安な僕は、気合いを入れてAちゃんの口撃をまともに受けた。それはすごく気持ちよかった。チンコがものの数分でエナジィ118%になるほどに。

が、このままではAちゃんの口のなかに出してしまう、と思い、僕はAちゃんに行為を中断してもらうことにした。そして、再度Aちゃんの乳首を愛撫したのだが、Aちゃんの反応がことのほか鈍い。

Aちゃんに「感じるとこは?」と訊くと「全然ない」というので、とりあえず指を唾で濡らしてクリトリスをさわさわしてみた。しばらくしてその下をまさぐってみるが、からからに乾いている。

経験上、これだけ乳首とクリトリスを触ればそこはローションか愛液かで濡れているのだが、からから。こりゃお手上げですな、はっはっは。おまけにAちゃんから「ちくびさわりすぎぃ、痛い。もう少しなめたりとかもして」とクレームが入る。

ちょうどそこで、Aちゃんの携帯に制限時間10分前の連絡が入った。「どうする?」「ん、延長できるんだったら延長して欲しいんだけど」。Aちゃんは店に電話した。延長はOKだった。僕は30分ぶんの延長料金諭吉ひとりをAちゃんに渡した。

「ね、ふつう、フィニッシュってどうするの?」
「ん、おくちのなかでぴゅっ、かな」
「え? だって生だよ? 生で出しちゃうの?」
「ん。出たあと、ぺっ、ってすれば平気」

というわけで、ディープキスをしてチンコを多少硬くしたあと、僕はAちゃんの口に包まれた。やっぱりものすごく気持ちいい。途中、エナジィ110%くらいになったところで、ふと気付いてAちゃんに声をかけた。

「69、してもらっていい?」
「ん、いいよ」

Aちゃんはお尻を僕の顔のほうに向けてくれた。Aちゃんは性器もお尻の穴も、かわいかった。クリトリスを舐めても反応がなく、性器を舐めても反応がない。僕は半ば諦めた気持ちで、お尻の穴に舌を伸ばしてみた。

「ひゃんっ!」

めちゃくちゃにかわいいAちゃんの声が返ってきた。でも「ダメ」とかいわないから、OKなんだろな。僕はAちゃんの性器とクリトリスを舐めつつ、たまにお尻の穴に舌を伸ばして「ひゃんっ!」 という反応を楽しんだ。

が。そもそもAちゃんのフェラテクがうまい上に、かわいいAちゃんの性器とお尻の穴、そしてお尻の穴を攻めると反応してくれるAちゃん。数分後に僕はAちゃんの腰から手を離し、Aちゃんのお口の快楽に身を委ねた。

イクよっ!

そして僕は、Aちゃんのお口のなかに出した。口内発射ははじめての経験だったが、想像したよりものすごく気持ちよかった。Aちゃんは口のなかの僕の精液をぺっ、とティッシュに出したあと、僕の亀頭をティッシュで拭った。

余った時間で、Aちゃんとちょっと、はなしをした。Aちゃんには彼氏がいるらしいのだが、はなしを聞く限りではすごいいい奴で、Aちゃんを大切にしてくれているらしい。

「いい奴じゃん。彼氏、大切にしなよ。これ、お土産」といって、冷蔵庫から『伊藤園 一日分の野菜』の紙パックを渡した。「俺、これ飲んでから5年、風邪ひいてないから」。

「ん。じゃあ、彼に飲ませる。ありがとね」
「ゆっとくけど、毎日飲まないと効果ないぞ」
「むー、それ、いちばん苦手かも」

・・・えーと。“疑似恋愛”求めてるわりには他のお客さんのはなしとか彼氏のはなしとか聞いたんですが、自らを“不思議ちゃん”と称するAちゃんの人徳かな。とりあえず自分がまだ不能でないという証明ができたので満足でした。


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あとでお店のサイトで確認してみたところ、「口内発射」は基本コースのなかに入っていて、「ごっくん」がオプションでした。別のお店だと「口内発射」もオプションだった気がするんだけど。











































































終わったあとのタイミングだと記憶しているのですが、

「あ、私、ハーフなんだあ」
「へ? なに人の血が流れてんの?」
「朝鮮人。片親が在日二世なの」

一瞬、金城一紀さんの『GO!』やゲッツ板谷さんの『ズタボロ』を思い出してちょっと悲しい気持ちになりました。Aちゃん、彼氏と幸せになりなよ。万一駄目だったら俺が引き取ってあげるから(拒否されるって)。