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大好き! お気に入り ふつう 好きじゃない 大嫌い! |
一色まことさんの名作コミック『出直しといで!』のヒロインと同姓同名、しかもバスケ部で髪型まで同じ(『出直しといで!』は部活時のみポニィテイル)。というわけで、茜が大好きだった僕は、購入前から『TLS2』最初のプレイは森下茜、と決めていた。 さすがに『出直しといで!』のスラップスティックさを「トゥルー」世界にそのまま持ち込むのは無理だったようで、茜はただの明るい女の子になり下がっていた(別に『出直しといで!』が茜シナリオの原作というわけではないのだが)。 結局ふたりの茜を比較してしまうわけで、どうしても『TLS2』のほうの茜の評価が低くなってゆく。どうせなら徹底的に『出直しといで!』に近くすればよかったんじゃないかと思う。 そして最大の不満が、茜の過去。ひとの生死というのは、ストーリィづくりにものすごく楽な題材だ。シナリオにしやすいし、衝撃や感動を簡単に与えることができる(アクションやホラーは別)。 だから小説やドラマで、「交通事故で死んだ主人公の恋人が、実は主人公の子どもを身篭っていた」なんてトリプル安な楽をしているストーリィに接すると、僕は怒りさえ込み上げてくる。 たかが(あえてこの表現を使う)恋愛SLGで、なぜひとを殺さなければならないのか。茜シナリオを書いた人間は、プレイヤーが交通事故で身内を亡くしていたら、とは考えなかったのだろうか。 僕は飛行機事故で友人を亡くしている。だからこのシナリオがひどく不快だった。もし自分が「交通事故で身内を」亡くしていたら、二度と『TLS2』をプレイしなかっただろうと思う。 『出直しといで!』から名前と属性を借りてきた(偶然にしてはできすぎ)上に、楽した、そして不快なシナリオ。ふたつ併せて、茜の評価はめちゃくちゃ低い。別に茜自身のせいじゃないんだけど。 まるっきり『To Heart』の神岸あかり。あかりと比べて自主性がなく、犬チック度大な面がさらに嫌い。お前は俺が命令したら嫌いなものでも食うのか? ここで図に乗る主人公が、感情移入できなくてまたイヤ。 さらに性格めちゃ悪。やたらかわいこぶるポーズも嫌いだし、なんといっても波多野に主人公のイタズラをチクっておいて、波多野が本気で怒りはじめると「やめて葵」とはなんだ! このイヴェントで完全に大嫌いになった。 どうしても前作の草薙先輩とのぞみを連想してしまう。それもその筈、どうやら葵はのぞみの眷族らしい。先輩とは関係なさそうだが。 僕は草薙先輩がお気に入りなのだが、それはものがたりが進むにつれて彼女がどんどんいじらしくなるからだ。特に“階段落ち”イヴェントで、心配そうに覗き込む先輩には完璧破壊された。 が。葵は基本的に変わらない。クライマックスではさすがに女の子だが、他の場面ではあくまで明るく、さらっとしている。結局この点が再度のぞみとダブる。 ただ、恋人としてはともかく、友人としては嫌いなタイプではない。というか、末永く友人でいたいと思わせる女の子。女装(←をい;)した顔は綺麗だし、かすみの写真のバックでおどける仕草もよい。よって、評価はふつう。 最強のドジ女。一日に自転車で三回は転ぶ、しょっちゅうなにかをバラ撒いている、学食派のくせに財布を忘れる。写真を撮ったらフィルムを入れ忘れる(写真部のくせに)。 そのドジぶりがいいという向きもあろうが、こんな娘が現実にいたら、きっとうざったくてしょうがない。それにこれだけ学習能力が欠如していては、この年齢まで無事に生きているのが不思議。 そのドジぶりを『To Heart』のマルチに例える向きもあるが、僕は雛山理緒ちゃんに近いと思う。だがマルチは人間社会に慣れていないし、理緒ちゃんはバイトで疲れている。 しかし早苗のドジには理由がない。その点でも救い難い。よって彼女の長所は、眼鏡を外した顔のかわいさと、パラメータが上がりやすい(クリアしやすい)ことのみ(爆)。 ただし、その素顔は他のマイナス点をすべて吹き飛ばしてくれるくらい、めちゃくちゃにいい(爆)。また、トマソン好きなのもポイント高い。よって評価はふつう。 結局、どのキャラにも完全なオリジナリティが感じられないし、元ネタがある場合はそれを超えられていない(好みの問題が多々あるが)。通年キャラが軒並みこれだけ評価が低いのでは、僕にとって『TLS2』を遊ぶ楽しみが薄いのは当然といえよう。 |