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まあ、たしかにプレイ中の興奮が収まって醒めた眼で見れば、ストーリィはちょっとクサいかもしれません。でも各キャラがちゃんと生きてますし、じわじわ〜と盛り上げてゆくシナリオも見事。掛値なしに泣けます。
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えー、僕としては珍しく『旅立ちの詩』(ときめきメモリアル ドラマシリーズvol.3)PS版を発売翌日の4月2日に購入しました。え、「Vol.3は買わないんじゃなかったのか」って? ええ、見事に日和りましたよわたしゃ。だってソフト雑誌の評価軒並み高いし、vol.1、2ともにクリアしている身としてはやっぱ“おまけ”が気になりますし、なんといっても『To Heart』PS版が品切れ続行中なもんで(←核爆)。 ・・・というわけで、これから三回(予定)にわたってその感想などを書いていきたいと思います。 『旅立ちの詩』の最初のプレイにあたり、ひとつ心に決めていたことがありました。それは、 「ゲーム終了までセーブを行わない」。 僕がはじめて『ときめきメモリアル』PS版に出会ってから、一年余りが経ちます。他のメモラーさんたちには笑われてしまうくらい浅い歴史なのかもしれませんが、僕にとってはひどく濃い時間でした。 それこそ高校生活三年ぶんの想いを、すべて経験させてもらったような。“遅れてきたメモラー”だったからこそ、その短い間でドラマシリーズ二本と『ときめきの放課後』を経験できた、ということもありますし。 思えば僕が『ときめきメモリアル』にハマったのは、中原中也ではありませんが、自分が「汚れっちまった」存在だからでした。いまの僕は、現実にはもうお互い計算や打算抜きで女の子と接することはできません。 でも、『ときメモ』世界ではそれができる。純粋な恋愛ができる(爆弾に気をつける必要はありますが)。僕は『ときメモ』をプレイすることによって本当に高校生に戻れたような、いってみれば“浄化”されたような気持ちになれたのです。 が。この一年余りでゲーム世界での自分までも、すっかり“汚れて”しまいました。攻略本を買ったり、ゲーム的な処理を読んで行動したり、セーブデータを活用してものがたりを自分に有利に再構築したり。 もちろん「ゲームを楽しむ」という観点からすれば、それは決して間違っていない行為だとは思います。が、自分が愛した『ときメモ』の愉しみから、自分からどんどん離れていっているような気がして。 そこで“ときめき”のラストにあたって、初心に戻ろうと考えたわけです。ものがたりの場面場面で本当にそのとき自分が思った通りに行動しよう、と。 前二作の経験上、些細な選択ミス(しかも今回はダブルヒロインですし)やミニゲームがある程度のレヴェルに達しないことによってグッドエンディングを迎えられないだろうことは、容易に推測できました。 が、それでも。だからこそ、“いま”の自分を出し切ろうと思ったのです。ゲーム的な選択や相手の設定を読んでの選択はしない。ミニゲームの成績が悪かったとしても、それはいまの自分のレヴェルが低いせい。 おりしも『旅立ちの詩』のテーマは“卒業”。本来青春にやり直しなんぞきかーん。卒業までの限られた僅かな時間を真に有意義に過ごすためには、セーブなんぞ邪道! ・・・というわけで、セーブという大技を“封印”したわけです。 さて、やっと内容。前置きが長くなったので、ゲームの全体的な流れやサブキャラへの詳しい感想などは次回でまとめて、ということでご勘弁ください(^^;。 まず主人公、相変わらず駄目な奴です。そんなにチョコレート欲しいんかワレ!? そんなんだから「自分が一番輝いたとき」がないんだよまったく。・・・って、そんな奴に自分の名前つけてるのは俺なんだけど。 ところで『旅立ちの詩』の本当のストーリィのはじまりは、主人公が「いまの自分にはなにもない。・・・このまま終わらせちゃいけない」。そう感じ、「いまから、できること」をはじめようとした日ではないかと思います。 ここですごく感情移入。考えてみると「自分が一番輝いたとき」って、ほとんどのひとにとっては結構あやふやで抽象的な概念なのではないでしょうか。もちろん「作文に書け」といわれれば、誰もがなにかしらの思い出をもっているには違いありませんが。 でも、日本記録保持者の清川さん、インターハイに出場したサッカー部、目展に入賞した片桐さん。彼らと比べて、自分の「輝いたとき」ってどれくらいの意味が、価値があるのか。そう考えたらきりがないんですよね、きっと。 そして主人公はフルマラソンに挑むことを決意します。好雄の問いに「詩織のことはもう関係無い」と答え、「俺自身の問題なんだ」と続ける主人公(←俺)。そう、俺はわかりやすいヤツだよ。でもそれが俺なんだ。 ともかく朝はランニング、放課後は水泳。さらに文集の校正で疲れ切って(?)帰宅し、寝ようとしていたら知らない女の子からTEL。なんだ、間違い電話か。切ったら再度TEL。また同じ子から。 「友達の電話番号を間違えてメモしちゃったみたい」 ・・・なんか変ないいわけだな。おまけにどこかで聴いたような声だし、台詞のアタマに“謎の女”(笑)。まあこれもなにかの縁、とりあえず友達の代わりに相談を聞くことに。 そうか、この子もやり残したことがあるのか・・・。でも自分のことをはなしたときの反応、ちょっと変なような気が。「またかけてもいいかな?」。いいよ別に。 翌日、寝ようとすると“謎の女”からTEL。自分を変えるためにマラソンに出るつもりだというと、「あなたなら大丈夫」といわれる。なんでそう思うんだ? 応援してくれるのは嬉しいけどさ。 次の夜、また彼女からTEL。あのなあちょっとは訝しいと思えよ俺(^^;。今度の日曜日に会おうって? 別に予定はなかったと思うな、いいよ。あっ、まだ切るなよ待ち合わせ場所とか目印とか・・・。まあ、明日もかかってくるだろ。 翌日の昼休み。あれ好雄、なんの用だ。スキー? 優美ちゃんとのあれ、約束だったのか。でも“謎の女”が気になるしな。え、「そうか、電話の彼女を取ったか」だって? いや単に約束忘れてたからさ。 ・・・いや、でも、そうかもしれない。“詩織のことは関係な”くなったいま、自分と同じ悩みを持つ彼女をなんとかしてあげたい、と思う。楽しみにしてたらしい詩織には悪いけど。 夜、やっぱり“謎の女”からTEL。やっぱり訝しいよ彼女。 「明日、本当に大丈夫かな?」 「私達、本当に会うんだね」 「明日着てくる服さえわかれば探せると思う」 これでなにかを感じなかったらねえ。主人公はともかく、俺は感じたぞ(←をい;)。あ、主人公お前、カレンダーにまで“ナゾの女”なんて書き込みやがってをい。まったく自分ながら心配だこいつ。 さてと、駅前へ。結構人手があるぞ大丈夫かな。「た・な・か・さん」。え? うおおっかわいい! やっぱこっちにきといてよかった(爆)。スポーツセンター? おっこれは『虹色』の。・・・あ、いやいや(笑)。 えっと、ちょっと脱線します。本編を知っている立場だと、このときの伊集院のことばや館林さんのはなしから、伊集院の気持ちが垣間見えますよね。ちょっと後になりますけど、「苦しい」という伊集院がとてもいじらしくて、思わず抱きしめたくなっちゃいました。 さてと、お約束のプールへ。ををっお約束の外井兄貴! 嬉しいぞ。あ、やっぱ「お引き取りください」なのね。・・・★¥○#▽@◆・・・お、鼻息荒くして通してくれた。 外井の割り込み(すっげー笑える)に「あ。」という館林さん(あえてこう呼びます)の声がすごくかわいい。ま、泳ぐか。個人的には館林さんに「ラストスパート!」とか声かけてほしかったなあ。 う、館林さんの水着姿。むっ、胸の谷間が・・・。生きててよかった。思わずスリーサイズを聞いてしまう俺。「なんだか、目つきがいやらしい」? すいません。だって感動したんだもんっ(核爆)。 スポーツセンターを出て喫茶店へ。ここで半ば確信、そして館林さんに完璧に破壊される。館林さんの切ないことばに目頭が。もはや詩織のことは脳裏から綺麗に消え去ってしまう。 翌朝。おい俺、コーチにそんなことゆっちゃいかんよ(笑)。放課後。うーむ、気のせいか詩織が色褪せて見えるぞ(爆)。ともかく館林さんの誘いで一緒に帰る。 ・・・えー、これまでもかなりネタばらし的要素はあったんですが、ここから先は完璧そうなっちゃうと思いますので、この辺で。この後のことバラしたら、まだプレイしてないかたからメリッサ入りメール送られちゃいそうですので(^^;。 ともかく自分の思うように行動した割には、元々のキャラの好みもあったのかもしれませんが、きっちりみはりんでエンディングを迎えることができました。もう感動です。 もうラスト数日前からじわじわ涙がこみ上げてきて(ここでのものがたりの盛り上がりは秀逸!)、最後は号泣。珍しく『ときめきの放課後』みはりんエンディング以上に主人公に感情移入できました。 シナリオ的には本編と整合性が取れていないこと、ラストがちょっとあっさりし過ぎていた(“その後”を描いてほしかった)ことなどにちょっと不満が残りますが、みはりんを積極的に嫌いでなければ楽しめると思います。 でもね、絶対不満なのは呼びかた。これだけは開発チームに文句つけたいですね。みはりんはひら仮名だからこそかわいいんであって、片仮名じゃ雰囲気ぶち壊し。 片仮名で“ミハリン”って表記してるひとなんて、どこのときメモページでも見たことありません(単に僕の情報が不足してるだけかも)。キャラ選定などでファンの声を摂り入れてるんですから、呼びかたにもそれを反映して欲しかったです。 ・・・さて、詩織はどうなるのか。次回でサブキャラやそのイヴェント(ミニゲーム)含めて書いてみようと思います。 追記:みはりん編主題歌の『星空のパワー』って、いい曲ですねえ(単に志穂さんの声に転んだという説もありますが)。実は志穂さんにはこういうシンプルなロック調の曲が似合うんじゃないかと、密かに思いました。 |
僕のソフト購入としてはむちゃくちゃ早いです。これまでの最速は『ときめきの放課後』の、発売日三週間後じゃなかったかな? それでも発売日翌日になっちゃったのは、大分では発売日当日にちゃんと入荷されてるか、不安だったからです。
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某ゲーム雑誌の情報によると、『虹色』『彩』のセーブデータが同一メモリーカード内にあると、それぞれの“後日談”を観ることができる、らしいです。でもそのためにわざわざカードデータの整理までしたのに、観られないんですけど・・・。 |
ただ、これは単に僕のこだわりですから。本当にみはりんや詩織に萌え〜なかたがたなら、最初からどうしても彼らと結ばれたいと考えるでしょうし、プレイの仕方はひとそれぞれでいいと思います。 |
なにせ最後のほうで、みはりんのある台詞に対して思わず(自分で)つぶやいたことばを主人公がリフレインしてくれたくらい、まるっきり主人公になりきってました。もっともちょくちょく幽体離脱してましたけど(笑)。 |