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ドラマシリーズは全キャラ主役で13本(『旅立ち』はダブルキャストらしいから12本か)つくるべきです。しかしそうなるとみのり&鈴音ファンが黙ってはいないでしょうから、結局『グイン・サーガ』みたいに延々続くことになるかも・・・。 |
僕が『彩のラブソング』を購入('99年1月22日)してから、二ヶ月になります。その間、三回(バッドエンド含めると四回)プレイしました。で、ようやく重い腰を上げて、レヴュー(のようなもの)を書いてみようかと思うのですが・・・。 はじめに断っておかなければならないのですが、僕は『ときメモ』本編の片桐さんが好きではありません(『各キャラに関する個人的ランキング』に如実に顕れていますが)。 『虹色の青春』の経験上、片桐さんでしかグッドエンディングを迎えられないのは明らか。わざわざ好きでもないキャラとのエンディングを迎えるために、お金と時間を使うのはちょっと・・・。そう思って購入を先延ばししていたわけです。 が、コナミマガジンやあちこちのホームページでいろいろな『彩』情報を眼にするたびに、やっぱりやってみたいなあと思いはじめ、結局大分市内の某ソフト屋さんで新品が2,980円に値下がっているのを発見して買ってしまいました。 さて、プレイの感想ですが・・・。『虹色』とはちょっと違ったアプローチをしてみたいと思います。まず、美咲鈴音ちゃんと秋穂みのりちゃんについて。 鈴音ちゃんは評判通り、とてもいい娘でした。しかも初手から主人公好きなのがもろバレ。僕が主人公の立場なら、間違いなく彼女を選びますね。気付けよな、主人公。相変わらず駄目だこいつ。 ストーリィが進むにつれて、さらに主人公の駄目ぶりが遺憾なく発揮されてきます。どうして主人公は鈴音ちゃんを“妹”としてしか扱ってあげられないのか。 “妹”というのは、結局自分がひどく楽な立場なんですね。結果、鈴音ちゃんを傷つけてしまう。たとえば“女の子”ではなくとも、“対等の友人”として接していれば、あれほど彼女を深く傷つけずにすんだのに。 だから、文化祭当日の鈴音ちゃんには感動しました。本当にいい娘だと思いました。はっきりいってこの超駄目主人公より鈴音ちゃんのほうが、ずっとおとなです。 次に、みのりちゃんです。すごく好きなキャラなので、もう登場するやいなや毎晩電話しました。最初は取り付く島もありませんが、ようやく誤解が解けて打ち解けた雰囲気になると、今度は少し悲しくなってきます。 やっぱりみのりちゃん、“補欠の先輩”のこと好きだったんだなあ、って。そうすると、なんとなく違和感が出てくるんです。僕(つまりプレイヤー)は『彩』ではバンドのギタリストだけど、『虹色』ではサッカー部の補欠の先輩だったわけで。 つまり、自分内パラドックスですね。どうしても『虹色』のみのりちゃんを思い出してしまう。僕は『虹色』でみのりちゃんエンディングがないのに腹を立てた人間ですから、彼女の気持ちがすごく嬉しい。でもいま彼女の前にいる自分はギタリスト。 結局、みのりちゃんは泣いてしまう。でも彼女はそこから立ち直って、リハーサルで見事にうたう。彼女もいい娘です、本当に。そして一歩おとなです。 さて、この後輩ふたりについて思ったこと。 そうです。他のキャラたちとは本編や『放課後』で結ばれることができますが、ドラマシリーズのみ登場の彼女たちは、永久に想うひとと結ばれない運命なのです(vol.3では幸福になるのかも)。 『虹色』ではみのりちゃんが補欠の先輩を好きと気付いていない段階だったから、まだよかったんです。『彩』の場合、わざわざ想いを寄せてくれている鈴音ちゃんを傷つけてまで、片桐さんにいかなきゃならない。 ではその片桐さんにそれほどの魅力があるのかというと、たぶんストーリィ的には“ひとめぼれ”という設定だと思うんですが、最初の出会いにそれほど強烈なインパクトが感じられないんです。 「気になる」を連発することでそれを表現しようとしているみたいですが、なんか弱い。だいたい鈴音ちゃんの気持ちにも気付けない主人公がこんなにあっさり他の女の子と恋に落ちるなんてあり? とか思ってしまいました。 ・・・というわけで、ちょっと感情移入ができにくかったですね。ただ、これまで「片桐さん嫌い」だった僕としては、『彩』のおかげで彼女のよさや魅力を再認識できたような気がしました。 たぶん、一緒にいてドキドキさせてくれるという点では(優美ちゃんのぱんつとかは除いて(^^;)、片桐さんはときメモキャラのうちで最強だと思います。つまり恋愛していて楽しい。『空想美少女大百科』で片桐さんは、 > 『彩りのラブソング』には感涙。 > デートでのウイットと恋の駆け引きに満ちた会話は最高だ。 > (中略) > 個人的には「よいこ」系と違って萌えはしないが、 > 恋人にしたい女性No.1なのだ。 というふうに紹介されているのですが、実際『彩』をプレイしてみてその通りだと思いました。「手、繋ごうか?」に代表される、自然体のドキドキ。 だから、単純に片桐さん萌えなかたにはお薦めだと思います。いえ、自分としても「脱力漫才」は予想以上の大爆笑でしたし(古式ちゃんの「なんでやねんなんでやねん」最高!)、ミニゲームも充実していてそれなりには楽しめました。 ただ、最後にいっておくとすれば・・・。以前バンド活動をやっていて自分で作詞作曲したうたをライヴで演奏した経験を持つ身としては、ものがたりの核となるオリジナル曲づくりの面で、どうしても納得できなかったですね。 引き合いに出されたJUDY&MARYだって、インディーズ時代は完璧にピストルズとラモンズ系でした。高校生で“完璧なオリジナル”をつくるという設定自体が、そもそも無理なのではと思うのですが・・・。 結局のところ『虹色』のほうが僕にとってはリアリティがあり、その結果、より素直にその世界に入っていけたということなんだろうと思います。さて、『旅立ちの詩』はどうなるんでしょうねえ・・・。 |
購入の決め手になった情報: 1.大好きな秋穂みのりちゃんが出ているらしい。 2.“美咲鈴音”ちゃんというキャラの人気が異常に高い。 3.ひなちゃんと古式ちゃんの「脱力漫才」が聞けるらしい。 4.ばんちょうが登場するらしい。 |
余談ですが、個人的にはこのみのりちゃんのうたのほうが、“彩”の新曲より好きです。まあ、結局両方プロがつくってるんだから優劣なんてなくて、最終的には好みで分かれるのが当たり前なんですけど。 で、ちょっとエンディングにも違和感を感じてしまいました。だって“彩”のほうは音合わせもなしで、いきなり演奏してるんですよ。これで「圧倒的な優勝」っちゃどういうことだ。こいつら間違いなくプロになれるぞ(笑)。 |
『別冊宝島421 空想美少女大百科』、一九九九年一月三日発行、宝島社。 以前紹介した『空想美少女読本』の第二弾。今回特撮は除かれ、アニメおよびゲームからのキャラのみと、さらに“空想美少女”度を増した編集(^^;。 ちなみに『ときメモ』関係からはなんと9人、特別コラムの紐緒さんを入れると10人もがエントリィされています。ただしみのりちゃんと鈴音ちゃん含めですが。こうなると選ばれなかったキャラの立場っていったい・・・。 ちなみに本編から選ばれなかったのはめぐちん、鏡さん、みはりん、レイ、そして優美ちゃん。最後だけ女の子になるレイと前作(『読本』)でエントリィされたみはりんはともかく・・・。その三人のなかに優美ちゃんが入ってるというのもまた辛し(T-T)。 |