僕は『ときメモ』をプレイする
とき、必ず自分の本名と誕生日、
そしてあだなは“まあきい”で
設定する。男性のプレイヤーで
そうしないひとっているのかな?


 ついにプレイステーション(以下、PSと略)を買った。 いや、もともと『ファイナルファンタジー(以下、FFと略)Z』をやるために買おうとは思ってたんだけど、夏のボーナスのときは品切れ状態だったので、冬まで待った次第。

 僕の場合、RPGやるには長期休暇が必要。 終わるまで一日20時間のペースでやってしまうからだ。 特にFFシリーズは。

 さて、PS買ったのは天皇誕生日だったが、年末は仕事がむちゃくちゃ忙しかった。 ちなみに22日は、翌日を休みにするために23日まで働いてた。 つまり、会社を出たら零時を廻ってしまっていたわけだ。

 こんな状況下でFFZをはじめたら、睡眠不足でぶっ倒れてしまうのは間違いないではないか (ちなみに学生時代に『ドラゴンクエストV』でその経験がある)。 でもせっかくプレステ買ったんだから、なんかゲームやりたい。 で、選んだのが『ときめきメモリアル』 (以下、『ときメモ』と略)。

 なんでいまさら『ときメモ』かというと、 もともとは『別冊宝島349 空想美少女読本』で、 各界から選ばれた空想美少女100人のなかに、 『ときメモ』のキャラが三人もエントリィされていたことによる。

 ちなみにこの本のなかで同じソースから三人以上紹介されているのは、 『新世紀エヴァンゲリオン』だけ(注1)。 ということは、そうとうキャラが作り込まれていて、 完成度の高いゲームだろうと踏んだわけだ。

 さて、そういうわけで、やってみると見事にハマった。 なんせ出てくる女の子がみんなカワイイ。 で、こっちに好意を持ってくると、 はなしかけるときに頬を“ポッ”と染めちゃったりなんかして。

> 明るくノーテンキなその学園生活は自身の学生生活を
> 振り返らせてくれる、不思議な作用がある。
(注2)

 そう。 たとえば女の子に電話してデートの申し込みをするときの、 あのドキドキ。 断られたときのがっかりや、OKしてもらえたときの歓び。 それらはまさしく“シミュレイション”という呼称そのままに、 完璧な疑似体験となる。

 で、もうすでに6回、クリアしてんのよね。 おかげでFFZはまだ開封さえもされてないという。 しかも連日睡眠不足。 仕事納めは結局27日になっちゃったんだけど、 酒飲んだら家に帰り着いた瞬間、ぶっ倒れた。

 それでまあ、3回めのプレイまでは情が移るっていうか、 向こうから好きになってくれた女の子とつき合うカタチで進めてたんだけど、 『空想美少女読本』に“藤崎詩織”はゲットするのが非常に難しいというようなことが書いてあったので、 4回めからは彼女を専門に追いかけることにしてみた。

“攻略”という視点でこのゲームをやるのは、実は間違っているのかもしれないと思う。 どの女の子に好かれるかは、主人公の個々のパラメータの数値によって決まってくるからだ。

 たとえば、スポーツ好きな女の子をゲットするためには、 “運動”や“根性”のステイタスを上げなければならない。 本来そういうのが嫌いなプレイヤーでも、だ。 そうすると、主人公に感情移入ができなくなってしまうではないか。

 でも、頬を赤らめて“まあきい”と呼びかけてくる(注3)詩織を一度見てしまうと、 是が非でもこの女の子を幸福にしてあげたい、 と痛切に思い込んでしまう。 そういう魅力が、たしかに彼女にはある。

 しかし藤崎詩織は超難関というのは本当だった。 藤崎狙いの一発めは、 他の女の子が藤崎よりも主人公を好きになってしまって、あえなく玉砕。

 二発めはそれに懲りて、藤崎以外の女の子全員が主人公を嫌うようにしむけたら、 藤崎本人にまで嫌われてしまった (館林見晴に告白されたからよかったけどさ)。

 そんなわけで細心の注意を払った3回め。 ついに詩織から告白された瞬間、不覚にも泣きそうになってしまった。 苦労した長い時間が、 ほんとうに彼女をずっと昔から知っていたかのような錯覚を、 いつの間にか僕に、植えつけていた。

 僕は『ファイナルファンタジーW』で、 感動のあまり泣きながら最終キャラと闘ったという経験を持つ。 詩織に告白された瞬間の気持ちというのは、 ある意味ではそれに近いかもしれないし、 また、まるっきり別の部分もあるだろう。 しかし、たしかにそこには、ある種の感動が存在していたと思う。

 なわけで、ようやく明日からFFZに入れそうだ。 でも、古式さんにも告白されたいなあ・・・。

 えーと、最後にいちおう。 絵柄やゲームのシステムには好みがありますから、 もしこれを読んでるあなたが『ときメモ』をプレイしてみて「ぜんぜんつまらん!」 と思ったとしても、怒らないてくださいね。


ご意見・ご感想はこちらへ

  


















































スクウェア。 説明の必要なんてないかも。 国内300万本以上売れてるという、ものすげーソフト。 このソフトがプレイステーション版となったために、 第二次ゲーム機戦争はPSに有利な展開となった。
















































コナミ。 もともとPCエンジン版で '94年に発表。 '95年にPSに移植され、爆発的にヒット。 恋愛シミュレーションゲームに市民権を与える。 その後さらに、セガサターン、スーパーファミコンに移植。 Win95版もあるが、CPUやメモリの条件がむちゃくちゃきついらしい。

追記:“藤崎詩織のアダルトアニメ”事件の新聞記事によると150万本売れたということですが、これがPS版のみなのか全部ひっくるめたものなのかは不明。
















































『別冊宝島349号 〔空想美少女読本〕』
1997年12月4日発行、宝島社。
この文章の引用・参考文献も兼ねています。 アニメ・ヴィデオゲーム・特撮番組から8つのカテゴリィに沿って、100人の空想美少女を紹介。
















































これも説明の必要、ないでしょうねえ。 ちょいと検索エンジンに“エヴァンゲリオン”と入力すれば、 確実になん十個かのホームページがヒットします。 製作はガイナックス。

だいたい僕、まだエヴァ観てないんです、一度も。 いま手許に友人から借りたTV版のビデオ (全26話ぶん) があるので、もうちょいしたら説明できるかも。

追記:'97年の大晦日に全部観ました。 でも、ビデオ貸してくれた友人によると「『THE END OF EVANGERION』を観なければ語る資格はない」そうです。
















































前述のとおり文章で紹介されているのは100人ですが、口絵や表紙 (表紙のメインがどこにも表記のない『クラッシャージョウ』のアルフィンなのが笑える。 ただし本では“アルフィー”と誤表記) をあわせると、200人くらいになると思います。

ガンダムシリーズからのエントリィがいちばん多いのですが、 これは“ひとつのソース”とはいえないでしょう。 エヴァからは文章に三人がエントリィ。
















































『空想美少女読本』、P.204(藤崎詩織の項)より引用。
















































『ときメモ』のメインキャラ(と、いっちゃっていいでしょう)。 きいたところによるとファンクラブまであるらしい。 そういえばきのう中野の丸井にいったら、カレンダーが売ってた。 1800円で。
















































プレーヤーは最初に、自分の名字と名前、そしてあだ名を入力します。 女の子はまず主人公を名字で呼び、親しくなると、名前→あだ名の順に呼ぶようになります。 あだ名で呼ばれる頃には、まず頬を赤らめます。
















































『ときメモ』唯一の隠れキャラ。 隠れキャラでありながら『空想美少女読本』にエントリィされている。 また、ほうぼうの『ときメモ』ページの人気投票でも必ず上位に顔を見せている。 “ときメモラー (『ときメモ』にハマったひとびとのことらしい)” の間で“222イベント”と呼ばれる隠れイヴェントがあるようだが、 僕はまだ見たことがない。

追記:'98年4月5日、やっと見ました。
















































古式ゆかり。 『ときメモ』のキャラのひとり。 単純に顔のかわいさ、という点では一番だと、僕は思ってますけど。

ちなみにこのあと、12月31日午前1時35分、古式さんをゲット。 これでまあ、『ときメモ』狂いもいちおう終息かな・・・。

さらに追記。 結局その後、一日ふたりずつゲット (つまり二回ずつプレイ) することにより、1月3日午後10時20分、最後のキャラ朝日奈夕子をクリア。 あー疲れた。 もう現実には戻れないかも・・・。

さらに追記。 1月26日午前1時6分、ほんとうの最後のキャラをゲット。 これ、ネタばらしになっちゃうから書けないなあ。
















































紹介されているのは藤崎詩織、虹野沙希、館林見晴の“ときメモ御三卿”です。 “徳川御三卿”にちなんで、勝手にこう呼んでいます。 これに片桐彩子を加えると“ときメモ四姉妹”もしくは“四天王”となります。
以上、敬称略でした(^^;。

沙希ちゃんのとこでは『虹色の青春』についても触れられています。 これを読まなかったら、僕は『虹色の青春』を購入することがなかったでしょう。

ちなみに“徳川御三卿”というのは一橋・田安・清水の三家のことで、尾張・水戸・紀伊の“御三家”に次ぐ家格として、江戸時代末期に創設されました。 徳川慶喜は水戸から一橋家に養子に入り、最終的に徳川宗家を継いでいます。

この辺の事情はやたらと込み入っているんですが、ときメモのページでそんなことに触れてもしょうがないので・・・。