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『ファイナルファンタジーVII』 PS、スクウェア、1997年。 20歳、BWH不明(^^;。格闘術の使い手。 しかし似てねー。だって取扱説明書に ティファのアップないんだもん(涙)。 |
断るまでもないことだが、『ファイナルファンタジー(以下、FFと略)VII』は恋愛SLGではない。一般に(アクション)ロールプレイングというカテゴリィに属するゲームだ。 しかし、それまでのFFシリーズ作品に比べて“恋愛”がゲーム(ものがたり)の進行に大きな役割を果たしていることを否定するひとは、おそらくいないだろうと思う。 思えば第三作まで、FFのキャラクターには顔がなかった。IVではじめて個々のジョブ(役割)が固定され、サブストーリィが展開されることになった。Vでは再度ジョブチェンジシステムが取り入れられたが、生い立ちや過去、性格など各キャラのパーソナリティはしっかりと確立されていた。 さらにVIでは、パーティのメンバーを選べるほど多くのキャラが登場。もちろんそれぞれに個性がある。また、一時パーティのリーダーが変わったり、パーティを分ける必要がある(ここですごく後悔した)など、インタラクティヴな要素も加わった。 さて、VII。序盤から主人公の母親のことばの回想やゴールドソーサーでのデートイヴェント、各女性キャラの言動など、恋愛的要素がこれまでになく高い。 ところでゲーム中盤のエアリスの死、およびその後の展開には、かなり多くのプレイヤーが割り切れない気持ちになったのではないだろうか。 > なお物語にはもう一人のヒロイン、ティファ(クラウドの幼なじみ) > も登場するのだが、“エアリス派”の筆者にとって、 > 『FF VII』とはこういう話なのである。 (『空想美少女読本』より、文中傍線筆者) 僕は別に“エアリス派”ではなかったが、やはり「そりゃねーだろ」と思った。だいたい守り重視のプレイヤーの場合、ゴールドソーサーでのデートはまずエアリスになるのではないだろうか。僕も最初のプレイではそうだった。 で、二回めのプレイではデートの相手がティファになるようにしむけた。そうすると、はなしの流れが(自分のなかで)すごくしっくりする。感情移入しすぎかもしれないが、これで自分内整理ができる。 エアリスは地球を再生するために自らを犠牲にした聖母。だから人間は手を出してはならないのだ(爆)。ユフィは結構計算づくでパーティに加わってるわけだし、ガキだし(をいをいっ;)。 ・・・というわけで、恋愛の対象になりうるのはティファのみ(←強引)。ものがたりの序盤から主人公に惹かれていることは薄々感じられる。が、やはり彼女の本領発揮はエアリスの死後、極北の大洞窟の爆発からだろう。 魔洸中毒で廃人同様となった主人公に寄り添い、介抱するティファ。地震の最中、主人公を助けるために車椅子を押して懸命に走るティファ。ライフストリームのなかで、自分を見失った主人公のルーツをともに辿ろうとするティファ。 その献身ぶりは、単に主人公に想いを寄せているというだけでは片付けられないものがあると思う。たしかに主人公が自己を見失った原因の一端は、ティファにあるかもしれないけれども。 が、先に自分を偽り、自分から逃げていたのは主人公だ。ティファはまさしく“愛”としかいいようのないくらい、主人公の再生に力を注ぐ。いや、ティファの存在がなければ主人公は再生できなかったといってもいい。 主人公が意識を取り戻したとき、ティファに深い感謝の念を抱くのは当然。そしてティファがひどく愛しく、かけがえない大切な存在に思えてくる。 セフィロスとの決戦前夜。「私、帰るとこないから・・・」そういって膝を抱える彼女を、拒否できる筈が。 『FF VII』最初のプレイで、僕は「ここまで描く必要あるのかなあ」と感じたものだった。だが、上のようにプレイを進めていくと(それは“自分内マインドコントロール”なのかもしれないが)、それはやはり必要なシーンだったんだと思う。 思うに、ティファにはこのとき、ちいさなちいさないのちが宿ったのではないだろうか。ここまでくると完璧に“思い込み”という領域に入ってしまうのかもしれないが。 メテオで崩壊寸前の地球にとって、唯一の希望、ホーリー。主人公にとって、ティファのなかのちいさないのちはもうひとつのちいさな希望。そして自分自身のたしかな存在証明であり、戦うことの意義でもある・・・。 うーん、やっぱかなり思い込み入ってるなあ。でもそういう眼で観ると、初回のプレイではあっさりし過ぎてるなあと思ったエンディングがひどく感動的に映ったことも、また事実なのだった。 ところで『空想美少女大百科』によると、ティファは海外でも高い人気を得ているらしい。 『闘神伝』のソフィア、『キングオブファイターズ』の不知火舞、『ストリートファイター2』のキャミィとともに、通称“ええカラダ四天王”と呼ばれているとか。ホントか? |
「お前には、ちょっと年上でぐいぐい引っ張っていってくれるような女の子が合うと思うんだけどねえ」。 なぜか過去二回ともこういわれた。でも。にもかかわらず。・・・やっぱり母親のいいつけなんぞ守るもんじゃないということでしょうか。 |
夜主人公の部屋の扉をノックしたのは、初回のプレイではエアリス、二回目はティファでした。一説によると行動如何によってユフィがくる場合もあるとか。 もっともゴールドソーサー再開後は誰とでもゴンドラに乗れますが。 |
エアリスの、ボディガードの料金が「デート一回!」とか。 個人的には序盤も序盤に出てきたアバランチのメカニック担当の女の子(名前忘れた)に惹かれてました。彼女も死んじゃうんですよね・・・。 |
といってもFFシリーズに関しては、ということです。 同じスクウェアでも『バハムート ラグーン』には恋愛的要素がかなり含まれていますし(悲恋ですが)、『クロノトリガー』なんてラストシーンがもろそうですしね。 あ、そういえば『クロノトリガー』のソフト、いまどこにあるんだっけ・・・。 |
『別冊宝島349 空想美少女読本』1997年12月4日発行、宝島社。 この文章の参考文献も兼ねています。 |
HPとMPの値が低い序盤において、エアリスの『癒しの風』は非常に有効なリミット技です。僕なんか『癒しの風』が出やすくするためにわざわざエアリスを前衛に出してダメージを大きくするという、鬼畜のようなプレイをしてました。
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ちなみに主人公の名前は先に引用したとおり“クラウド”なのですが、僕はいつも“MARCHY”と入力し直します(爆)。 |
『別冊宝島421 空想美少女大百科』一九九九年一月三日発行、宝島社。 |