渋谷(懊悩)篇



 これから仕事がむちゃくちゃ忙しくなることは、わかっていた。次の週から、ぢょしだいせえがふたりバイトにくることも決定していた。だから「ぎらぎら」してくる前に、欲求不満を解消しておこうと思った。

『NIGHT GALS』を見ていて、“新宿遊々くらぶ”というお店を発見、注目する。なんせ所属してる女の子が、みんなすっげえかわいい。

 で、そこにいこうと思って電話番号をメモった紙まで用意していたのだが、そうは問屋がおろさない。水・木・金は会社を出たのが23時(風営法のため、たいていの店は24時でおしまい)。休日出勤の土曜日でさえ、仕事のきりがついたのは21時で、しかもGさん(会社でいちばん偉い)に「飲みにいこうよー」と誘われてしまった(ちなみに出勤してたのは僕とGさんのふたりのみ)。

「どうしたんだよ、なんか元気ないみたいだけど」
「いや、実は、きょうふーぞくにいこうとか思ってたんですけどね」
飲みの席とはいえ、こういう会話ができるのが、小さい会社の妙。はなしを聞いたGさんは、
「うーん、俺もヌキたくなってきちゃったなあ」

 というわけで、早々と酒宴を切り上げて、ふたりで渋谷に向かう。もちろん渋谷でGさんと一緒といえば、『お元気ハウス』だ。僕らは23時過ぎに店内に入った。

 写真指名でRちゃんという子を選ぶ。60分VIPコース、19K。名前を呼ばれ、案内された部屋に入った僕は、「こんばんは」と声をかけてきた女の子を見て、思った。

「サギだっっっ!!」

 いや、べつだんサギでもなんでもない。単に、Rちゃんが髪の毛をブルーのメッシュにしていたというだけのことだ。しかし、写真ではRちゃんはみどりの黒髪だったのだ。

 偏見かもしれないが、僕は髪の毛を染める女の子(男もそうだが)が嫌いだ。全部を茶髪や金髪に染めるのなら、まだ許せる。しかし、メッシュだけは駄目だ。なんで自分をありのままに見せられないんだ、と悲しくなってしまう(これ、完璧に個人的な趣味ですね)。

 そんなわけで、Rちゃんに対する感情は、初手からぐーんとヴォルテイジの下がったものになった。 シャワーを浴びてる最中、Rちゃんのわりにカタチのいいおっぱいが眼の前にあるにも関わらず、僕のものは萎えたままだった。

 個室に戻って、会話を交わすこともなく、Rちゃんは僕を仰向けにして、愛撫しはじめた。僕の感情が伝わってしまったのかな、とちょっと不安になる。

 乳首から脇腹、そして脚。Rちゃんの舌が、丁寧になぞる。そして、Rちゃんが口で僕のものを含みながら自分の股間を僕の顔に向けてきた(つまり69ですね)ころには、僕はきっちりエネルギー充填100%になってしまっていた。

 僕はRちゃんの性器に、口をつけた。色白のRちゃんのそこは、とても綺麗だった。僕は両手で肉をかき分けて、Rちゃんの奥に舌を入れた。

「ふっ・・・、ん・・・」
 Rちゃんが吐息とも喘ぎともつかない声を挙げる。そしてそれによって、僕のものはさらに硬くなり、Rちゃんの愛撫に強く反応してゆく。さらに、小さな突起を剥いて、舌で転がす。こっちは反応が鈍い。きっと僕の愛撫が下手なせいだろう。

 続いて、僕はRちゃんのすぼまった部分に舌を伸ばした。これもすごく綺麗だった。色素が薄くて、綺麗な放物線状に皺が寄っている。その中心に舌を差し入れた。Rちゃんの味が、強くした。しかし、こっちも反応はいまひとつだった。

「じゃ、ね」
 Rちゃんは僕からからだを離すと、自分と僕の股間にローションを塗りたくり、仰向けになって脚をきゅっと閉じた。
「ここに、入れて」
 脚を強く閉じても、性器と太腿の間には、小さな隙間ができる。僕はそこに、自分を差し込んだ。

 妙な感覚だった。まず、角度がふつうに入れてるのとはとうぜん違う。でも、Rちゃんの剥き出しの性器には、きちんと当たっている。その感触は、ちゃんと伝わってくる。そして、ひどく窮屈だ。Rちゃんは、本当にぎゅっと脚を閉じていたのに違いない。

 Rちゃんのおっぱいはまっ白で、雪のようなという形容詞がぴったりだった。僕はこれも淡いピンク 色でとても綺麗な乳首を口に含みながら抽送運動を続け、Rちゃんの太腿の間に射精した。

「気持ち、よかった?」
「うん」
 そう答えたけど、やっぱりRちゃんの髪はブルーのメッシュなのだった。

 シャワーを浴びて残りの時間、ちょっとRちゃんとはなした。やっぱり、ちょっと性格が自分の好みとは違うって感じがした。でも、僕はちゃんとイってしまった・・・。

 そして僕は店を出たあと、また新宿に寄って、二丁目のおかまバーでカラオケをうたいまくった。



 後日談になる。その日Gさんは、相手の女の子と「やっちゃった」らしい(ちなみに『お元気ハウス』はもちろん店の規則上は本番禁止だ)。月曜日、クライアントの会社にいくためにふたりきりになったとき、Gさんはその過程を自慢げにはなしたが、僕は、別にそんなことに興味はないのだった。


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重ねていいますが、ちょくちょく店の名前が変わるので、いちばん気に入っているこの名前で呼んでいます。このときRちゃんにもらった名刺では、『タイム’ス リップ』という名前になっていました。

TEL:03(3406)8484 (当時)













































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