マンガの必殺技


古来、少年マンガには“必殺技”とゆー便利なモノが必須のアイテムだった。
その奥義を、いくつかご紹介しましょう。



10.ジャコビニ流星打法(『アストロ球団』)

これが必殺技? あったりめえよ。 だいたいバットにあらかじめヒビ入れといてボールを打って、 割れたバットの破片を狙った場所に全部ぶち当てるなんて、 必殺技以外のなにものでもない。 こりゃもう人間技とはいえないのではないか。


9.フジヤマタイガーブリーカー(『タイガーマスク』)

なんつっても、 名前からしてすごいよな。 タイガーマスクが日本人だってことが、 一発でバレそうだ。 ところでこのワザがどういうモノなのか、 実は僕は知らない。 『月刊ボディプレス』の甲田圭介さんのエッセイが、 いまでも心に残っているから選んだ。


8.筋肉大移動(『3年奇面組』)

一堂零(エヴァとは無関係)の必殺技。 全身の筋肉を一ヶ所に集中させる。 たとえば徒競走だと、 脚に筋肉を集めて100mを9秒台で走ることも可能。 えっちのときに重宝しそうな技ではある (このヘンタイっ!)。


7.オーバードライブ(『ジョジョの奇妙な冒険』)

いまや“スタンド”に乗っ取られているが、 むかーし、 東大の某体育会系の部で最大人気だった頃の初代・二代目のジョジョが使ってたのはこれだったのさ。 いまじゃお笑いだけど、当時、奴らは本気で“気”でオーバードライブを出そうと努力していた。


6.10cmの爆弾(『B.B.』)

“天敵”森山との戦いのために、 “B.B.”こと高樹が編み出したフィニッシュブロウ。 人間の頭蓋骨を砕くとゆーむちゃくそなパワーを持つ。 のちに武道館中野も“爆弾”を身につける。 理論的にはなんとかなりそうな必殺技ではある。


5.夢想転生(『北斗の拳』)

いまだにこれ、 どういう技なのか理解できん。 カイオウにはぜんぜん通用しなかったし。 昔、これを自分のパロディマンガ (友人の結婚式用に作成) に使わせていただきました。 ぜんぜん似てなかったけど、チュンリーは好評だった (わけわからんやんけ)。


4.狼牙(『修羅の門』)

これ、合気道の“四方投げ”の応用だと思う。 “四方投げ”というのは、 アスファルトでかけると相手を殺してしまう可能性がある怖い技で、 これはそのうえヒジが顔面に落ちてくる。 『修羅の門』を読んでるひとは、 くれぐれもマネしないように。


3.ギャラクティカ マグナム(『リングにかけろ』)

なんたって、これを出すと惑星直列が起こるんだぜえ。 『リングにかけろ』のフィニッシュブロウはみんなすげえけど、 最後の最後に出てきた“ウイニング ザ レインボウ”でさえ虹が出てくるだけなのに、 これは惑星直列だもんなあ。 “ファントム”も同様。


2.死世界変革(『美少女戦士セーラームーン』)

これ、“デス リボーン レボリューション”ってフリガナがついてます。 ほたるちゃんことセーラーサターンの必殺技。 なんせセーラー戦士9人がまとめてかなわなかった相手を一発で沈めちゃったんだもんね。 ほたるちゃんのかわいさ含めで2位。


1.奈良づくし(『幕張』)

いろんな技を紹介してきたけど、俺、これだけは受けたくない。 クーさんは 「“奈良づくし”ってただの“ともだちんこ”だったんですね」 とかいってたけどさ、これ受けたら廃人になるよぜったい。 でも女の子だったら、べつに平気かも。


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いまはむかし、そういう雑誌があった。俗にいう“エロ本”だが、それは当時高校三年生だった僕に、多大な影響をもたらした。いまだに僕は、甲田さんやいとうはじめさんのような文章を書きたいと思っている。ちなみに、『タイガーマスク』についての記述は『月刊ボディプレス』1986年7・8月号による。